記し

  三度目のAfrica.
  これには葛藤があった.
  Africaには戻りたい.
  でも、Ethiopiaではやりきった.
  あんなに心のシンクロを感じながら仕事をできる人にはこの先出逢えないのも承知.

  30歳という区切りに立って襲われた焦燥感.
  それまでは何となしに過ぎ去る一年だと思っていたのに、
  いざそこに立つと何かに追いかけられているかのようだった.
  焦った30歳が誰となしに話していくうちに出た結論.

  『今だから出来る事を、今、やる』

  Ethiopiaで、Abebeという最高のパートナーに出逢い、
  驕りを捨て、人を許容するということを体感した.
  そこで、学びの姿勢を保ちながら指導者となる感覚が得られた.

  今回の目標は克己.
  自分に負けないこと.
  自分に足りないものは、人並の努力もしないこと.
  これまで能力内でそつなく物事を済ませてきた.
  そろそろ相手を想い、人の為にする仕事をしてもいい時期.


  中学の卒業時に担任が贈ってくれた言葉を思い出す.
  「ダイヤモンドの原石みたいな菅原さん」
  遅すぎるけれど、この意味がようやく分かる.
  ダイヤモンドの原石は、磨かないと汚い石ころ.
  一流の職人が丁寧に、丹念に磨いてこそあの輝きが出てくる.
  自分磨きが出来ていない私へのキツイはなむけのコトバ.

  あれから20年近くほったらかしにしていた原石だけれども、輝きは眠っているはず.
  その輝きを世に放つため、
   -感性
   -知性
   -理性
   -想像力
   -創造力
  これらを最大限に駆使しないと先に進まない青年海外協力隊に参加し、
  今度はHIV/AIDSという新たなフィールドで自分磨きをしよう、と、ここに決意.