初心 - 2014

  2年半振りにコートに立つ.
  バレーは嘘を付かないから、と、志だけは高く、を心掛けてきた自分の聖域.
  コートでは心を解き放てるし、素の自分に戻れる.
  そんな、想いばかりが先走る久しぶりの聖地.

  遠ざかっていた時間にリセットされてしまった今の私は、
  都合良く、フラットにはなれず、悪いところが全て出てしまうマイナスからのスタート.
  とっても厄介な状態.
  社会人になってからの週2回の練習がセンスのない私をカバーしていたんだ、と、
  毎度のことながら痛感し、焦る、28年目のプレーヤー.

  そんな中、練習後のバレー談義で、仲間から一撃を食らった.
  「今しか、言えないからね~」と言いつつ、私のモヤモヤに光を差し込んでくれる.
    - 自分が出来ないからって、相手に何も言えないんじゃ、いいチームにならない
    - プレーができないのが理由で要求できないなら、監督になれば
    - カバーし合って、切磋琢磨し、お互いが伸びていければいい
  ごもっとも.

  その反面、
  「ぶんちゃんのボールは想いが強すぎてプレッシャー. だから打てない.」
  とも言われる始末.

  初心に帰った.
  私ってば、何も変わっていない. あの頃と同じ.
  ひたすら、上手くなりたい、と、一人、奮闘していた高校時代.
  当時の監督に言われた、
  「ぶんは、もう少し意識を下げて、皆に合わせてやらなあかんぞ」という、
  一生懸命やることが、上手くなろうとすることが、何故、悪い、と、
  その時には意味が分からなかったコトバ.
  でも、チームリーダーとして、周囲と調和をする、というのは一つの大きな役割.
  20年振りに息を吹き返した、心の中で閉じこもっていたコトバと、
  今日、仲間から何気なく呟かれたコトバに、今期の目標が立った.

  "チームの調和" と共に、"さりげなく一球入魂"
  チームリーダーではなく、ソウルメイトとして.
  だから、チームメイトに要求する.
  例え、自分のプレーが上手くいかなくても.
  できないから、仕方ないじゃん、って開き直って.
  今は、仲間に上げてもらえる時間だから.

  まずは3月30日.
  前を向いて歩くことしかできないんだから、らしく行こう、と誓ったほろ酔いの今宵.