ボールはちらっと、しっかり、見る.
特にレセプション・ディグのインパクトの瞬間は必ず.
その瞬間を意識し続けると、二本目への軌道が浮かびあがる.
浮かび上がる軌道を意識出来たら、次は何が想定されるのか、
選択肢を最低2つは用意する.
判断材料は、コートに立つ人間のポジショニング.
自分がボールに触っていない時こそ、頭の中は忙しい.
ズレが生じた時のフォローはどうすれば良いか.
ボールに触っている人へ伝えることはないか.
相手の今、一番弱いところはどこか.
自分勝手に妄想するのではなく、
周囲を見渡し、散らばり落ちている判断材料を可能な限りかき集める.
見る余裕があると、不思議と自分のすべきことがはっきりとする.
結果、余計な動きをする必要がなくなり、省エネバレーに繋がる.
上手い人が動いていないように見えて、いつもボールの正面にいるように感じるのは、
常に最善と思われるポジショニングをしているから.
ボールに触っていない時にも細やかに動き続け、
常にボールに関わる動きをするから、どんなボールがきても対応できる.
反対に、無駄な動きとは、深く考えずに動いていたり、
ボールがきてから反応を始める人によく見られる.
これは、本人が一番疲れるし、心のダメージも大きい.
そして、成功率が格段に下がる.
どんなことでも、楽な道なんてない.
集団スポーツだと、たった独りが気を抜くとすべてが台無しになる.
ちょこっとサボっただけで、それまでの関わりが一瞬にして途切れてしまうのだから.
すべて自分に却ってくるなら一人で反省すれば良いけれど、そうでないのがバレー.
この重圧も含め、人との関りを感じられるからバレーをやめられないのかもしれない.