リベンジ

  有難いことに、講演の依頼をお声がけいただく機会がある.
  ただただ、好きな事をしてきた路が、人には珍しく映るからだと思う.
  国が違うだけでやることは変わらない、というスタンスだから、
  正直なところ、あまり人に伝えられることはない.
  その上、情けないほどに緊張しぃな私.
  「菅原さんの話、聞いているこっちが緊張するわ」と言われた、
  2005年のエチオピアJICA総会で隊員代表として話すのを最後に全て断ってきた.

  「上手に、いろんな話できそうだもんね~」とか、
  「不器用だから、話して伝わる人間じゃないよな、お前」とか、言われるけれど、
  人とずれてる自覚も、テンパってとんでもないこと言ってしまいそうな予感もある.
  けれど、ずっとお世話になっている取引先からのお誘いだったので、
  未来を背負う若者に社会還元するつもりで、今回は思い切って受けた.
  
  改めて.
  新しいことへの挑戦が好き.
  刺激がないなぁ、最近、って思っていたところだったので、集中して準備もできた.
  結果、やり切った.
  講演がうまくいったかどうかは置いておいて、そこに至るまでの過程に自己満足.
  これまで目を向けてこなかったことを色々調べ、
  講演目的が、「次世代リーダー育成」だったので、リーダー論の座談会を何回も視聴.
  スピーチで緊張しない方法なんかもチェック.
  色んな種類の講演やパネルディスカッションも参考にした.

  何度も何度も自分の声を録音して、聞いて、原稿を推敲して.
  普段から早口だから、ゆっくり話せるよう繰り返し練習.
  当日には、原稿は、初稿の半分になっていた.
  変わっていく自分の原稿を通じて、あ、良くなった、成長してんじゃん、って一人、喜んで.
  久々に、一つの目標に向かって自分で動いたこの感覚.
  やっぱり、やっぱり.
  本気で何かに打ち込んでいられる時間が好き.
  今回は短期スパンの目標だったけれど、貴重な瞬間に巡り合えた自分は幸せ.

  今、ちょっとした転機の自分.
  かつてのあの頃を思い出し、今回の一期一会に感謝して、
  勇気とともに、新しい一歩を踏み出そうと思う.